下総中山

勉強させる理由と、勉強する理由

たまには教育論を書きます。

一応これでも小学校教員時代は、
学級崩壊してしまったクラス・学校をどう立て直していけばいいか、
子供を正しい行動に導いていくためのプロジェクトチームに入ってましたからね!

先に断っておきますが、これは私個人の教育哲学です。

他の人にとって受け入れられない考えかもしれません。
わたしも他の人に自分の哲学を強制するつもりもありません。

「なぜ勉強しなければならないか」という議論

勉強しない子に勉強してもらいたい・・・
そこで一度は通る「勉強する理由」

グーグルで「勉強する理由」と検索すると、答えを教えてくれます

「将来のためだよ」
「視野を広げるためさ」
「考える力をつけるためね」

まあ、総括して「長期的な目標下で自分を鍛え、能力を向上させるため」なんですよね。

大人の皆さんは、中学生の時、それを知りませんでしたか?
なんとなくは知ってましたよね。

じゃあ、知っていればそれだけで勉強頑張ってましたか?

「よ~し!将来のためだ!いまから毎日コツコツ勉強するぜ!!」

 

まあ、なる人もいるんだと思います。
そういうひとは「自分を鍛えるのが好きな人」

運動に置き換えるなら、ジムに通ってムキムキになるのを楽しめる人。

ダイエットに置き換えるなら、食事と運動で追い込んでスタイルキープするのを楽しめる人。

でもそもそも、そういう人は少ないわけですよ。

つまり
勉強しないのは「必要性を知らないから」ではない
ですよ。

必要なことならやるはずだ、と言うなら
私だってね、今こんなにダイエット苦労していませんよ!!

現実と理想は分けて考える

上で書いてる「勉強する理由」、間違っているわけではないですよ。

そのとおりなんですよ。

でも、それはいわば「私達が子供に勉強させたい理由」なんですよね。

10代の子供が、大学を出て就職する自分に思いを馳せて
危機感を持って勉強を始める・・・
そんなことに期待しているのは求めすぎじゃないでしょうか

勉強自体を好きになって勝手に勉強する・・・
というのも、現代では難しいですよ。
現代は私達大人が子供だった頃よりもたくさんの楽しいことで溢れています。
そのなかで勉強を好きになってもらおうとすることは宝くじ当選を願うようなものでしょう。

日々の勉強を頑張るための動機は、そういうものだけでは足りません

 

高尚な理由にこだわらない

雇われ塾講師時代、宿題がなかなかできない生徒に話を聞く機会が多くありました。

その話の中で、
なんで塾来て勉強してるの?と聞くと

「将来のためです・・・」

と、半ば虚ろな目で返してくるんですよね。

いや、本当に将来の目標があって、そこにむけて必死にやってるなら良いんですよ?

でも実際、宿題すらできない子に限って、この調子なんですよ
これは、大人を満足させるために言ってるだけの中身のない言葉だと
私は思っちゃうんですよね。

 

で、いつも2~3時間居残って勉強してる子にも同じことをきいたんですよ
そうすると帰ってきた答えは

「え~、実は居残り勉強するとママがお菓子持たせてくれるんだよね~」

お菓子かぁ・・・

 

 

そりゃぁ、将来のためか、お菓子のためか
どちらのために頑張ってほしいか、なら前者ですよ。

ただ、後者の子だって、何もお菓子のためだけに勉強してるわけじゃないんです。
将来+お菓子で頑張ってるんですよ。

そこ、間違っちゃダメです。

子供は、長期的な報酬のために頑張ることが難しい

いや、大人もですよね(笑)

我々だって、老後を考えたら、もっと健康に気を使って、運動して・・・
なかなかできないものです。

子供にとってはそれがもっと難しい。

だから、「まずは」お菓子からのスタートで良いんです。
その日の頑張りを、その日の報酬で。それがスタート。
それが、
「今週がんばれば、こんなご褒美」
「今月頑張れば」
「今年頑張れば」
と、頑張れる期間を成長させていくものなんです。
中学生なら、月ごとぐらいには報酬が見えてないと動きません。

それをいきなり、今頑張れば数年後~と言い続けていたら、
その子はいつまでたっても先のメリットのために努力できません。

子供の時期は、「後のために今頑張る」の練習時期です。

だから、お菓子でも、ゲームの時間でも、おもちゃでも、
努力に対するごほうびとして使って問題ないと思うんですよね。

ご褒美をあげるとご褒美があるときしか頑張らなくなる?

そうでしょうね。

しかし、大人の世界でもそれが普通です。

上司からこう言われたらどう思います?

「キミ、今年この資格を取ってくれたまえ。この資格があると会社が助かるんだよ。ああ、給料が増えたりはしないからね。だって、これはキミのためでもあるのさ。キミの成長になるんだからね。」

 

ないでしょ?(笑)

私個人の考えですけど

むしろ、十分なご褒美=メリットがあるときは、しっかり頑張れる
ということが大事じゃないかなと思うんです。

普通に考えてやったほうが得じゃん!ってことができないほうが問題なんですよ。
だから、私はご褒美はあったほうが良いと思っています。

報酬が無いほうが良いときもある

心理学ではアンダーマイニング効果といいます。

じぶんが「好きでやっていること」

について、報酬を与えてしまうと、報酬がないときのモチベーションが低下します。
勉強も好きでやっている生徒には、無理に報酬を与えないほうが良いでしょう。

しかし、先述したように、勉強を好きでやる子供は少ないですね。

「褒める」ことも報酬の一種なので、
なかなかアンダーマイニング効果を抑えることは難しいです。

好きでやっていること、スポーツとかですよね。
サッカーでゴール決めたら300円!(川柳)
とかはやめたほうが良いと思います。

まとめ

この長い講釈の目的は何かといいますとね、
私はガンガンご褒美出していきますっていうことです。

もちろん、モノだけでなく、言葉や目に見える形での表彰などですね。
褒めるときは能力でなく努力を・・・というのも大事なんですが、
それはまた別の機会にします。

モチベーションを高めるためには、
努力=メリット
の方程式を、しっかり生徒の頭に作ることだと思っています。

それから、怠け=デメリットの方程式も一緒に作ります。

やったほうが得!やらないと損!
勉強でこの環境を整備してあげることが、
塾を運営するものとして求められている教務力だと思うんですよね。

うちの場合は「FP」制度。
まあ、ポイントカードですよね。

こういうの、実は大事にしています。