中学入試

適性検査対策を行う前にやるべき勉強ー算数編

台風やら何やらで慌ただしくしておりました。
今回は表題の通り、適性検査対策以前に行うべき勉強について書いていきます

まずは算数です。はっきり言って、算数ができたらほぼ終わったようなものです。

「小学校で学ぶ内容」が出題範囲

よく言われていることなのでご存じの方も多いと思いますが、
適性検査の出題範囲は学校の教科書程度です
だ、これは「学校のテストが100点ならいい」というのとは微妙に違います

算数で主に必要な能力は以下の通り

  1. 桁数の多い小数・分数混合の四則計算
  2. 「単位量」の単元
  3. 「速さ」の単元
  4. 「割合」の単元
  5. 「倍数・約数」の単元
  6. 「場合の数」の単元
  7. 「表面積・体積」の単元
  8. 「円・扇形」の単元
  9. 「単位換算」の単元
  10. 「数の規則」の単元
  11. 「比例・反比例」の単元
  12. 「相似」の単元
  13. 「比」の単元

13という単元数を多いと考えるか、少ないと考えるか…
以下に個別にちょい書きしていきます

①桁数の多い小数・分数混合の四則計算

すべての基本です。適性検査では「6桁÷4桁」程度は当たり前です。
中には、「8桁÷8桁」とかもあります。
答えも「小数第二位を四捨五入して」という指定が多いです。
難しいことを聞けないので、数字を大きくして攻めてくるわけです。
小学生が苦手とする小数・そして分数。
中学の先生はそれを入学後に指導したくありません。
ですから、小数分数程度でつまづく受験生は落とすのです。
スピード、正確性は受験直前まで鍛え続けなければいけません。

②「単位量」の単元

聞きなれない言葉かもしれませんが、難しくありません。
「350gで980円の肉は、100gあたりいくらか」
これが答えられれば大丈夫です。
980÷350×100=280円です。980÷350で、1gあたりの値段を出しています。これが、単位量です。

③「速さ」の単元

道が何種類か示されていて、道によって速さが違う、当然距離も違う
そんな中から最も早く目的地に着く道順を考える…なんていう問題がよくあります。
⑨にも関係が深く、時間・分・秒がごちゃ混ぜで出やすいです。
作業のパーツが多いですが、特殊算が必要となるような問題は出ません。
公式がきっちり使えればいいのです。

④「割合」の単元

適性検査必出です。
27866人に対して13598の占める割合を百分率で示せ。小数第二位を四捨五入して答えること。」
こんな問題が出ますので。
これを「27866÷13598×100」とか言ってるようでは本当に困ります。逆です。

⑤「倍数・約数」の単元

「切り分け」や「しきつめ」といった問題に関連して出やすい問題ですね。
そんなに難しいことが聞かれるわけではありません。
公倍数・公約数の求め方ぐらいわかっていれば大丈夫です。
どちらかというと、解くときにその問題が倍数・約数の問題と気付けるかどうかなので。

⑥「場合の数」の単元

「6チームのうち2チームを選び試合をする。すべての組み合わせで1試合ずつ試合するときの合計試合数は?」
これが答えられるレベルにはしておきましょう。
中学で式を学びますが、中学受験は書き出しでいいです。
1-2,1-3,1-4,1-5,1-6
2-3,2-4,2-5,2-6
3-4,3-5,3-6
4-5,4-6
5-6
以上、15試合です。

⑦「表面積・体積」の単元

そんなに特殊な形が答えられなくてもいいです。
階段のような形をした立体の表面積・体積程度はできるように。

⑧「円・扇形」の単元

これまた、そこまで難しい形は出ません。
扇形の面積・弧の公式は使えるように。
「半径5で、中心角が144°の扇形の面積」ぐらいは出せるようにしておいてください。
それで充分です。
5×5×3.14×144/360=31.4 です

⑨「単位換算」の単元

「重さ」「長さ」「かさ」「面積」「体積」「時間」の換算ができるように。
「時速36kmは秒速何mか」程度はできるように。
36km=36000m 36000÷60÷60=100m です。

⑩「数の規則」の単元

いわゆる数列ですね。
特に等差数列はよく出ます。
「3→10→17→□  □の値は?」
さすがに簡単すぎますかね。24です。
もっとも、数列だと気付けるかどうかが入試では問題ですが。
平方数やフィボナッチ数列にも気付けるようにしましょう。

⑪「比例・反比例」の単元

理科でよく出ます。
「AとBの値にどのような関係があるか?」
と問われます。比例なら、
「Aが2倍、3倍となるにつれ、Bも2倍、3倍となる関係」
と答えればよいです。
もちろん実際の値を求める問題も出ます。

⑫「相似」の単元

中学ではおなじみの相似比を利用した問題ですね。
「拡大・縮小」がわかっていればそれでいいです。
応用して問われますが、事前知識としては十分です。

⑬「比」の単元

「カルピスは原液と水を3:7になるように混ぜる。280mlのカルピスを作るのに必要な原液はどれだけか」
これができれば大丈夫ですね。
280×3/10=84ml
わかっている比は3:7ですが、カルピス全体は3+7で10だと考えられれば解けますね。

 

上記13単元ができるなら、あとは過去問を解いていればいい

算数に関してはこれで事前準備完了です。
ここまでが夏休み前(受検半年前)に終わっていればかなり楽ですね。
もちろん日々計算力を鍛えるために継続する必要はありますが。
これが終わっていない受験生は「話にならない」

そして、これさえ終わっていれば入試問題にチャレンジするに値します。
まずはここまで持ってくることを目標に頑張ってください。