定期試験

定期テストを振り返りましょう。

7月になりました。

六中高谷中専門の受験塾、藤原塾です。

募集生徒は変わらず小6の1名です。
小5のお話は頂いたのですが、実は来年の小学生は既に定員分のお話を伺っているので…
個別が今年のみの対応になる小6しか受け入れができない状態です。すみません。

定期テストを振り返ります。

なんというか、前回記事が定期対策スタート!
で、今回が定期終了!、ってどうやねん、と。

正直今回の定期対策は、色々ルールも変えて一番忙しかったんですよね。
それだけ細かく対応はできたと思うのですが、
その分なかなか様子をお伝えする機会はなかったなぁと。

そんな様子をまとめていきます。

各学年の話をする前に

定期テストについて一番意識しなくてはいけないのは、
「学校の課題」をどう対処していくかです。

課題は基本的にはワークになりますね。
ワークの問題は、そのまま出題される、されないにかかわらず、
全てを理解する必要があります。

たしかに、新学社数学ワークのC問題(右下の問題です)なんかは、やや難しいな、と思うこともありますけど、
基本的にワークの問題は「最低限の能力」として出題されているんですよ。

だから、時折白紙解答の上で、赤で解答丸写しして
「ワーク出来ました!」とかいう生徒もいますけど、
なにも出来てないですからね。
・解答再現できて最低限、
・解答プロセスを説明できて並、
・類似問題を自分で作成できて一流 
です。

「授業とワークだけでいい点が取れる生徒」とは、
同じ教材を使っていても学習しているレベル、学習強度、脳のトレーニングが全く違うわけです。
解説を流しみて、「ふーん」、答え書き書き・・・
これで勉強できるのは聖徳太子レベルの天才だけですよね。
(聖徳太子伝説によると彼は生まれた時点で話せたらしい)

このように、ワークを使って自分の理解を深めていくわけです。
もちろん、それは日々やっていくわけです。
テストが近づいてきたときに焦って適当に終わらせることを目的に解いた人には、
決してできない重要な経験がここにはあるわけですね。

そういう学習が難しい場合には、量をこなして何とかするしかありません。
塾で教材を用意して、これを消化していってもらうわけです。
ただ、いずれの教材でやるにしても、
「できないをできるに変えるのが勉強」
というスタンスが無ければ、伸びることはあまり期待できません。

それを踏まえて各学年の様子をまとめていきます。

1年生

3月のスタート時点からここに焦点を当てて取り組んできました。
特に数学と英語ですね。

スムーズにテスト期間に入れるよう、初めて授業内で学校ワークを1ページ取り組んでもらいました。
それもあり、翌日からコツコツ頑張り始めた子もいれば、
直前までワークに終始した子もいましたね。
自分でやれるタイプと、まだ管理が必要なタイプが今回わかったので、
個々にアプローチを変えていきます。

科目の話をします。
数学
の「正負の数」のみの出題範囲です。
この単元、小学生の計算領域が完璧なら、ほぼ新しい学習は必要ないんですよ。
ただ、現実は分数の計算、四則の順序、単純な数の処理の正確性、
このあたりに難のある子の方が多いんですよね。

これが完璧ということは、中学受験経験レベルということですからね。
つまり、今回の数学で私が鍛えていたのは、
基本的に小学生の計算領域です。

特に徹底したのは計算のルーティンを作ることです。
問題によって解き方が違うと、計算が安定しませんからね。
正確な計算には美しい式が必要です。
難しい問題でだけ式を書くのではなく、簡単な問題で式を作る練習が大切なんですよね。

2週間前に実施した実践問題では、ボロッボロと基礎計算をおとしてしまいました。
こりゃまずいということで、「自習時間増やして!」と報告書でお願いした次第です。
そこから改めてかなり徹底したので、計算に関しては集団としてそれなりに及第点までもっていけたかな、と思います。

英語については、文法は大体の子が理解できてるんです。
まあ、ほとんどまだ始まったばかりですからね。
動詞を用いる文ではbe動詞を使わない、
これがわかっていれば文法上はそこまで困ることはないです。

問題は英単語ですね。
これは去年からの問題なんですが、
小学校英語が教科化されたことによって、
600~700単語を小学生のうちに習得している
前提のもと、中学教育を行うことになりました。

さて、書けます?今の中1に600~700単語。
無理ですよね。もちろん中学現場でもそれは織り込んでいます。
が、いまでのようにアルファベットに毛の生えた英語で1学期の点を取らせてくれる時代は
完全に終わったということです。
今回のテストに必要な英単語は150といったところでした。

特に曜日、月、数など、苦労した子も多かったでしょう。
もちろん、これらは先の600~700に入っています。
ちなみに2年前までに必要な中学生の英単語は1200でした。
無茶いうのやめて欲しいですよね(笑)

「英単語を覚える」という作業を「指導する」というのは結構難しいんですよね。
こう覚えてみたら?というアドバイスはできますが、
結局のところ漢字と同じで反復して覚えるしかないですから。
「覚える」というのはトレーニングなので、
漢字学習を通して鍛えた子にとってはそれほど苦ではないです。
ただ、漢字練習帳にひたすら文字を埋めてきただけの子にとっては、
腕立てをしたことが無いのに懸垂を要求するかの如く過酷な試練だったことでしょう。

1年生に言い続けてきたのは、
「英単語覚える作業は、最初は苦しくても繰り返すうちにどんどん楽になる」
ということです。
腕立て伏せだって、最初はキツくても、そのうち沢山出来るようになりますよね。
ただ、しんどいからと言って立っているだけでは、1年後も2年後も何も力が付きません。
1つ単語を覚えれば、2つ目を覚える足掛かりになります。

例えば「card(カード)」は「car(カー)」に「d」をつけるだけですからね。
「cap(キャップ)」も「cat(キャット)」も「can(キャン)」も、そこから派生します。
すると、すると、「か行スタートってC多いな?」「しかもドも、プも、トも、ンも、ローマ字の1字目と一緒では?」と法則が見えてきますね。

だから、英単語を覚える力をつけるためには、
英単語を覚える作業をすることが大切です。
そして、何も考えずに眺めたり、書くのではなく、
効率的に覚えていくため考えることが大切ですね。

今回「英語は他科目の3倍はやりなさい」と指示しました。
先に述べたように、最初は大変ですが、ここから先もそうではありません。
英語に苦手意識を持つことが最大の障壁になるので、
そうならないような点を取れるよう尽力しました。
いい結果に繋がればいいです。

 

2年生

3年生もですが、2年生は対策授業内では学校ワークを触らせませんでした。
ワークだけやってテストに臨まれると困りますからね。

ワークを通して自主的に学ぶというということは、
そろそろ自分で出来るようになってもらわないといけません。
いつまでもすべて管理された中で学習していてはいけないですよね。

それもあって、最低限塾課題はほとんどやってくれましたね。
平均自習時間も、まあ2年生として及第点レベルにはなってきました。
もちろん平均なので、少なすぎる生徒がまだまだ多いですよ。
そして私の出している課題は最低限の課題ですからね。

最低限をちゃんとやれば平均は超えますけど、
あくまで最低限の勉強です。
特にワークを通して、「出来ないを出来るに」する勉強がどれだけできたか、
結果でわかってくるでしょう。
あとは、塾内テスト偏差値に対して定期テストの点数が悪すぎる場合は、
やはり学校の授業で頭に入れておくべき内容が入ってないのでは…?
という疑いありです。授業態度の評価にもかかわってくるので、
意識をしっかり勉強に向けましょうね。

あと2年生は休みが多いです。
体調管理もやはり勉強には必要です。
休まずに過ごせる範囲で部活や遊びに励んでくださいね。
私は休み1回でその科目の偏差値が1下がると思っています。
偏差値1下げてでも休みのリスクを上げる生活をするかは、
考えないといけないですよね。
もちろん補習は必ず受けてください。0.5ぐらい回復します。(同じにはなりませんよ)

3年生

行事に色々振り回されたテストでしたが…
条件は他の生徒も同じですからね。

3年生は「頑張れる子」が全体的には多く、
そういう面では結構信頼している学年なんですが、

「考える力」という面では水準を満たしていない生徒が多いです。
今回、テスト前はかなり理科に時間を取りました。
問題を通して、
「最低限の知識さえあれば、問題で与えられている情報と、出題者の意図を考えれば大半の問題は解ける」
という話をし、実際に解いて見せました。

六中の理科はまさにそういった力が必要な問題でした。
「習っていないから解けない」のではなくて、
「習っていないのに解けるぐらい、問題内で考えられるように作られている」
と考えないといけません。

たしかに、平均点30台というのは、「やってるなぁ」とは思いますが、
私も問題を解いてみましたが、ただの比例関係からの出題にすぎず、
知識は公式レベルの最低限、あとは与えられた情報から容易に持っていけるものでした。

今の中3生なんて、学生時代の私よりもたくさん勉強してる子の方が多いんですよね。
暗記してる用語も、彼らの方が多い。
それでも、多分この理科のテストなら現役の私の方が点を取れると思うんです。
その違いは、思考の持っていき方の違いだな、と常々思っています。
ですので、直前の授業ではその思考のプロセスを説明していったわけですが…
まだまだ浸透レベルには程遠いということでしょうね。
問題への読解力、これをどう鍛えていくのか、私も精進します。

こういう力がつけば、勉強時間にそこまで束縛されないでしょうし、
「要領よく解く」ほうが子供達も好きなはずですよね。