今回は前回に続き、「勉強の9割はだらしなさだ」
勉強はしているはずなのに成績が上がらない、
その場合は勉強の仕方にだらしなさがあるかもしれません。
「面倒くさい」こそ勉強の敵
勉強とは、思考。考えること
そして記憶。覚えることです。
2つは別々のものでなく、お互いを補うものです。
ここからは、私がどういう風に「できない」理由を見立てて、
前回と違って、
(家庭でもできることは次回書くつもりです。)
ただ、この問題は本当に対応が難しく、
毎度言うように、軽い声掛けで直るなら、この記事に価値はありません。
理解してもらえると少し嬉しいなと思って書いています。
1.思考がだらしない。
国語が苦手な子に多いです。
書かない。見てる。見てるだけ。
本人は「考えてる」と言う。
ダメなんです。思考は手で半分、頭で半分です。
数字、条件はチェック。
関係性は表に、資料の使う部分に○、あらゆる思考は手と共に。
中学受験では基本中の基本、見える化です。
視覚優位な人間は、
手が動いていない時間は勉強時間ではないとするなら。
半分以下になるようなら、明確に取り組み方に問題ありですね。
どうしても手を動かす勉強がうまくできないなら口を動かす。
座っているだけ、見てるだけタイプは頷きが本当に少ないですね。
1回で覚える生徒ほど勉強は動的です。
手も口も首も、いや、足だって動いてることが多い。
対して思考がだらしない場合、反応がない。
学校では「真面目な子」と言われます。
私語がなく、大人しく座っているからです。
それで褒められてきたんです。中学生になるまで、
こうやって出来上がった、「座っているだけの優等生」は実際、
本人にサボっている意識などないので、後ろめたさがありません。
耐えることで免罪符を得てきているので、
居残り、ゲームなどの没収といった対応で、
この子たちを動かして、思考を与えて、欲を喚起して、
今の子たちを見ていると、
2.記憶がだらしない。
なぜ覚えないのか、
生来的な覚える能力の問題なのか、
もちろんその側面もあるでしょう。
言語の習得にかなり時間がかかった場合はそれです。(
ただ、そうじゃない場合が多いですよね。
では、興味の問題でしょうか?
それもそれなりにあります。
好きなものは覚えられるなら、
ただ、嫌いだから覚えない、という単純な話でもないんですよね。
先述したように、「動かして、思考を与えて、欲を喚起して、
ここに問題を抱える場合、記憶を行う作業が非常に静的。
つまり、見てるだけです。
瞬間記憶能力者のごとく、テキストを1枚の画像としてインプットしようとします。
当然、なかなか覚えられません。そして、非常に応用力に乏しい。
必要なのは当然、
1に、動的に記憶作業を行うことです。
一時流行した、「ドラゴン桜」に、ダンスをしながら英単語を覚えるシーンがあります。
踊り、口に出し、リズムにのって単語を暗誦。
動作をしながら覚えることで、脳を活性化させ、記憶を定着させる、
実に理にかなった暗記法だと思います。
静的な記憶方法というのは、こういった動くことを「サボっている」ことに気付くべきです。
2に、記憶は思考を伴いながら行うということです。
簡単に言えば、理解と共に覚えるということです。
暗記すべき言葉の多くは、意味を持つ単語です。
例えば歴史で「磨製石器」を覚える時、
字に注目すれば、「磨」いて「製」作された「石器」であると解釈。
対比される用語に「打製石器」があると確認。違いは製法だと理解。
カーン!と打って作った石器と違って、ゴシゴシと磨いて作っている姿をイメージ。
これらをしながら「磨製石器」と口で言いながらノートに記す。
大事なのは工程です。この工程がトリガーとなって記憶を定着させます。
これがエピソード記憶というわけです。
意味のない言葉を覚えなければならない時もあります。
例えば「藤原道長」。
こんなもの、長い道で高笑いしてる私、藤原でも想像して覚えてください。
人名のような意味のない用語は無理やり意味を持たせて覚えるのがおすすめです。
まあ、そんなものは創意工夫です。
工夫しないものが、工夫するものの勉強についていけるわけありません。
友人の名前でもモジって覚えるといいでしょう。
大事なのは「どう覚えるかを考える」ことです。
これを面倒くさがってしまうことが、「記憶力の弱さ」につながっていると思います。
これがちゃんと実施できているかというのは、表面上はわからない。
だから指導が難しいんですよね。
自分自身で意識して取り組むということが、どうしても必要になります。
勉強が主体的でなければ伸びないのは、ここにハードルがあるからです。
長時間の勉強が結果に結びつかない場合、とくに上記の要素を育てる必要があるんですね。
基本的にそれは塾の仕事だと思っていますが、
家庭で見る方法が気になる方もおられるでしょう。
次回はそれについて書いていきます。