こんにちは。藤原です。
授業から離れているので、禁断症状気味です。
はやく授業がしたいです。
今回は千葉公立高校入試の社会を見ていこうと思います。
平均点
2015年 58.1点
2016年 56.6点
2017年 53.8点
2018年 52.9点
2019年 56.6点
55点前後と言えますね。差が少ないのが特徴です。
得点分布
理科・数学・国語は、頂上が右より、傾斜が急な形になりやすいです。
これは、この3つが
「誰でもそれなりの得点をとれており、差がつきにくい」
科目といえます。
対して30年度の社会を国語と比べて見ると、
おわんのように丸く、左右対称のきれいな形をしていますね。
これは社会が
「できる人とそうでない人がかなりバラけている」
といえます。
つまり、国語数学理科よりも
「差のつきやすい科目」
といえます。
平均以下から人気校をつかみ取るためには
特にこういった分布のある科目に力を入れていきたいところです。
問題の構成
大問1 総合問題
大問2 日本地理
大問3 世界地理
大問4 前近代史(江戸ぐらいまで)
大問5 近・現代史(江戸以降)
大問6 経済
大問7 政治
大問8 国際
公民の順は変わりますが、例年この順です。
まんべんなく全単元から出ています。
配点
1問3点か4点です。
記述や計算などの作業がある場合、4点の傾向が高いです。
31年度を参考に、分野で配点を分けると
地理分野 31点
歴史分野 34点
公民分野 35点
となっており、まあ大体等分されているといえます。
次に形式で配点を分けると
選択形式 63点
短答形式 25点
記述形式 12点
と、記号問題が多いことがわかります。
東京に似たタイプですね。
ただ、単語で答える問題も25点あり、漢字要求が基本ですから
答えは正確に、漢字で答えられる必要はあります。
語句の暗記以外で解く問題
教養によるアプローチ
古代史に関わる問題です。
知っていれば終わりですが、あまりここまできっちり覚えている人は少ないでしょう。
ただ、「氷期が終わる」とあり、「氷」+「終わり」=暖かくなる
という読解ができます。
あとは、「氷がとけると海面が上昇する」
という地球温暖化で扱う教養を持っていれば、答えが「ア」であることは
「知らなくても導ける」わけですね。
地理に多いのがこのパターンです。
資料分析問題
この問題は、グラフなどの資料を見て、正しいことを言っているものを答える問題です。
グラフの見方や、割合計算がわかっていれば確実に正解できる問題です。
ただし、知識で答える問題とちがって、その場で考えるため
時間のかかる問題であるとも言えます。
記述問題
千葉の記述は、キーワードの使用というヒントが与えられています。
それぞれのキーワードの意味が分かっていれば、それを説明する形で答えることができますね。
「海賊行為を行う倭寇と公式な商船を区別するため、板を2つにした割り符である勘合」をもたせて~
のようにです。
記述形式ですが、キーワードの言葉をちゃんと説明できる知識があれば問題ありません。
並べ替え問題
民選議員設立の建白書が提出され→各地で自由民権運動がおこり→国会期成同盟が結成され→運動を鎮めるために国会開設を天皇が認め(開設の詔)→国会に向けて政党を作ろうとし→板垣が自由党、大隈が立憲改進党と立ち上げて→開設の詔から1年の間に作成した大日本帝国憲法をもとに→第一回帝国議会が開かれたのちに→伊藤博文が立憲政友会を結成した
という流れを覚えていて、完全に「解いた」といえる問題ですかね。
おわかりと思いますが、正答率は非常に低いです。
特に近代史の並び替えは出来事の間隔が狭く、
東京のように因果関係の強い並び替えならばまだしも
出来事につながりがない問題
に関しては、年号を覚える必要があり、時間対効果が低くなってしまいます。
余裕があればできるようになりたいが、まず他に力を割くべき
というのが個人的な考えです。
逆に、時系列でもこの程度の問題ならウとわからなくても
「甲午農民戦争は日清戦争の発端となる出来事なので、日清戦争関連のア、日露戦争関連のエ、第一次世界大戦関連のイは選択から外す」
ことができますね。
社会の得点力を高めるには・・・
まあ、それ以外ないですよね。
暗記科目ですからね。
優先順位の高い順に覚えていけば
それに比例して得点は増えていきます。
歴史は量が多いので、まず公民や地理を強化すると得点は伸びやすいです。
とはいえ、中1地理のように山や川の名前などはそんなに出ませんから、
最低限の語句をしっかり覚え、
過去問などを中心に数をこなしていくことが得点にそのままつながっていくでしょう。