下総中山

公立入試倍率発表!千葉県入試を倍率から読み解く

こんにちは。田尻の塾、藤原塾です。

現在の新年度生徒募集状況です。

・小学生(5or6年) 小6残1名
・中学1年 残2名
・中学2年 残1名(5科目受講と5科成績ALL3以上が条件です)
・中学3年 募集なし

オミクロンピークアウトで、少しだけ塾探しが活発化し始めたように感じます。
募集のチラシの準備をしないとなぁ、と思っています。
本当は2月上旬に出したかったですが、
さすがにあの時期に送るのは、気が引けましたね。

チラシは年1回しか出してないですが、
今年の新規生徒にも去年のチラシを覚えてくれていて~
という方がいらっしゃいましたからね。
今年に関係なくても、やっぱり必要なんですね。

 

確定倍率が出ました。

2学区の中でも、塾から通いやすいエリアを中心に、まとめていきます。

津田沼高校(総進偏差値58)

昨年1.63
変更前志願1.61
確定倍率1.61

完全に予想通りでした。制服リニューアルの影響も落ち着いてきましたね。
電車で通いやすく、オール4前後のレベル。
個人的には悪く無い選択肢だと思うのですが、
今年の受験生からは一度も聞かなかった高校です。
1駅奥の幕張総合に人気を持っていかれてしまっているのでしょうか。

薬園台高校(総進偏差値65)

昨年1.25
変更前志願1.39
確定倍率1.41

習志野にあるので少し遠いですが、偏差値を考えれば許容できる範囲でしょう。
去年より秋の志願者が少なく、1.2倍程度と予測していましたが、
恐らく同じ偏差値65の小金からの流入がありました。
それでも今年の動きを見るに、小金よりはだいぶ入りやすいと感じました。

船橋東高校(総進偏差値63)

昨年1.28
変更前志願1.15
確定倍率1.17

去年ですら激安案件でしたが、今年はさらに倍率が安くなりました。
「内申2倍」という上位校では唯一の変則計算式です。
駅から少し歩きますが、内申有利なら特におススメです。
逆に内申が全く足りてないなら実力高めでも受かりません。
早稲田の指定校3席を持ちながら、千葉大への現役進学実績も良好ですから、
良い学校だと思います。

船橋啓明高校(総進偏差値51)

昨年0.86
変更前志願1.06
確定倍率1.07

私の予想では、この学校は定員割れでした。
昨年のこの倍率に加えて、40名の定員増。
秋の時点でも昨年より志願者が少なく、
界隈でも定員割れ確実とささやかれていたわけですが、
あまりにささやかれてしまったからか、割れなかったですね。

船橋北の志願生徒が半分近く減ったので、
おそらくこちらからのシフト変更ではないでしょうか。
この2校では偏差値が10近く離れているので、
たとえ1.06倍でも可能性は低いと思うのですが…
まあ、満足いく私立併願を抑えられたなら有りでしょうか。
啓明メソッドの復活に期待したいですね。

国府台高校(総進偏差値60)

昨年1.41
変更前志願1.30
確定倍率1.32

予想よりはほんの少し低かったです。
原因はオミクロンかもしれませんね。
この学校の最大の売りは文化祭。
それが十分な開催とならないとなれば、魅力は半減してしまいます。
「どうしてもここじゃないといけない」という生徒が減ったとなると、
席を勝ち取りやすくなったかもしれません。
ウチから自転車なら非常に通いやすい立地です。自転車なら。

国分高校(総進偏差値57)

昨年1.10
変更前志願1.50
確定倍率1.42

昨年が安すぎました。さすがに1.1倍で合格していい学校ではないです。
本来の倍率に戻ったという感じですね。おおむね予想通りの倍率でした。
ただ、受験生にとっては危機感を感じる倍率だったのでしょう。
二学区では3番目に多い27名もの志願変更による減少が出ました。
国分と市川東はレベル的にも距離的にも行き来のある学校なので、
恐らく東に流れましたね。
つまり志願変更分0.08倍はもともと厳しい戦いだった生徒なので、
難度は1.50のままと考えるべきです。

市川東高校(総進偏差値54)

昨年1.27
変更前志願1.11
確定倍率1.17

去年もかなりの安売りだったと思いますが、
さらに下げることとなりました。
個人的に、東には偏差値50ちょっと下ぐらいの子にとって、
憧れの学校であってほしいので、
もう少し頑張ってほしい(1.4~5倍ぐらいがいい)と思っています。

ただ、志願変更で29人増加しており
1つ上の近隣校、国分高校の27名減少とリンクしていることから、
「上位27席はレベルを落としてきた生徒に抑えられた」と考えたほうがよく、
見た目以上に簡単ではない戦いになるだろうと思います。
ボーダー上の生徒が蹴りだされる懸念があります。

松戸国際高校(総進偏差値58)

昨年1.42
変更前志願1.40
確定倍率1.37

ほぼ変動なしと予想していましたが、その通りでした。
国際高校という次世代を担う学校にしてはアクセスが悪く、
またコロナ禍において留学中止など、グローバル活動への支障も逆風となっています。
その中で倍率を下げていないと考えると、よくやっていると言えるかもしれません。

市川昴高校(総進偏差値49)

昨年1.11
変更前志願1.02
確定倍率1.03

予想通りではありますが、低い倍率になりました。
329人中9人しか落ちないと考えると、もう少し歯ごたえのある受験になるよう
頑張ってほしいところです。
ワンランク上の東、ワンランク下の南、共に倍率が低かったことから、
志願変更流入もほぼありませんでした。
偏差値45~55の中間地帯の生徒はどこへ行ってしまったのか。
やはり私立を選んだ生徒が多かったということになりますね。

市川南高校(総進偏差値43)

昨年0.97
変更前志願0.96
確定倍率0.95

予想通りのギリギリ定員割れになってしまいました。
南にフリーで行けてしまうのは、近隣の勉強を苦手とする子供にとって、
良いことではないですね。
是非とも1.2倍程度まで上げられるように気張ってもらいたいと思います。
この地域の偏差値30~40の層が受験で頑張れるかどうかは、
南の肩にかかっています。

小金高校(総進偏差値65)

昨年1.55
変更前志願1.95
確定倍率1.82

事前調査により、「2倍を超える」と言われた小金ですが、
なんとか1.82で落ち着きました。
それでも船橋高校の1.98倍に次ぐ、千葉県第二位の倍率となりました。
小金高校の人気過熱はすさまじいものを感じます。

何事にも、とくにイベントごとに全力で取り組むタイプの生徒が多いと言われ、
実際、そういう快活な友人を求める生徒が集まってきている様です。
結果女子の割合が多くなっているというのも特徴ですね。
楽しい高校生活を送りたい生徒と、
いい意味で高校生活をエンジョイしてほしい保護者の
思いがマッチした結果、この倍率になったということでしょうか。
大手塾としても人気校の小金に送り込みたいという意図があり、
「絶対小金」の生徒も多いため、偏差値以上の難度を覚悟する必要があります。

 

幕張総合高校(総進偏差値60)

昨年1.50
変更前志願1.56
確定倍率1.54

やや倍率が上がると予測されていた幕張総合ですが、マイルドな上昇に落ち着きました。
実質的な「スポーツ枠」があるため、偏差値通りの難度とはいかない点には注意が必要です。
偏差値の割にややスポーツへの傾倒がみられるため、
総合学科として再生しましたが、結果はまだこれから。
部活の強豪校へ行きたい生徒と、
偏差値が高く進学実績もそこそこある高校へ行かせたい親の
二つの思惑がマッチした選択肢となりうる学校です。
単純に幕張という好立地も人気の理由ですね。

全体的な倍率から見えてくる傾向

今年は、2学区全体で、マイナス45名の志願変更がありました。
ひとつは、県船志望の生徒の、国立合格ですね。
そしてもう一つは、コロナ禍による私立へのシフトがあったと考えられます。

今年の方が中学3年生は多かったはずですが、
2学区は公立受検者数が減っているんですね。
それだけ、私立に流れた生徒がいたということです。

受験できるかもわからないこの状況下ですからね。
確定で進学できる推薦で受験終了とするケースは、やむを得ない判断だろうと思います。

では、そうなると公立高校へ行きやすくなったのか、という話になります。
もちろん、倍率自体は低下していますから幾分かは良くなったでしょう。
ただ、難度が落ちればその分ワンランク上の高校に志望が移るだけですから、
中堅以上の高校にはそこまで受かりやすくなったという感覚はないでしょう。

問題は定員割れに近い状況の高校群が志望校となるケースですね。
受験生のモチベーションを大きく奪いかねないこの状況は、
かなり危険な状況を生むかもしれません。

「定員割れするかもしれないから勉強してもムダ」と勉学を怠り、
いざフタを開けると1.1倍。
もちろん実力で合格する準備はなく、サボった故に私立の推薦も無し。
路頭に迷う中学浪人の完成です。

そうならないためにも、上記で挙げた低倍率の高校にはぜひ奮起していただき、
魅力ある学校として再生されることを願いますね。
小金を見てわかる通り、
結局生徒を集めるかどうかは、魅力の有無ですからね。