入試対策

令和4年度千葉入試分析ー理科編[傾向と出題メッセージ]

市川六中・市川高谷中専門塾、藤原塾です。

現在小学6年生の生徒のみ1名募集中です。
他学年は、体験の生徒次第で再募集の可能性があります。(3年はないです)

 

早速ですが、理社の分析をしていこうと思います。
ただ先に言っておくと、理社に関してはこれといった特色、こだわりはあまり見えません。
言いたいことはわかるんですが、
何というか普通に予想問題と過去問をやっておけば全部対応できてしまうので…

ですので、サクッとだけ書いておきますね。

問題はこちらなどから参照してください。
https://www.chibanippo.co.jp/news/local/909022

理科

結論:易問なので、きっちり県や全国の過去問、予想問題集などをやりこんでください

一応、うわべだけではない知識を問うものも結構あるんですが、
そのほとんどが「ありがちな勘違い」を念頭に作っているので、
いつかどこかで問われた問題すぎてガッツリ対策できてしまいます。

気にしておきたい問題は大問3の(3)

そんな問題の中でも、これが解けるかには注目したいですね。

Xはもちろんそのまま書くだけですが、yのほうですね。
これが正解できる力があるかどうかの違いは、
おそらくこの問題1問だけの違いではないと思います。

ちなみに内容的には中1の7月あたりの範囲です。
これを「わからない」として解答しない、答えられないということは、
おそらく他科目にあるこれと同程度の5~60点分の問題も解けません。

聞かれているのは
「同じ質量」の「エタノール」が「液体」から「固体」になると「体積」が「何倍」
になるかです。

もちろんこれは、暗記して答えるものではありません。
そして解き方を知らなくても、
表を見れば、「液体」と「固体」に関して、
どちらでも数値が出ているのは「密度」しかないことがわかります。
「気圧」と「温度」は「液体と固体で同じ」なので、条件を揃えているだけです。
ですからこの「密度」同士をどうにかして求める問題であることは自明の理です。

おそらく、思考がここまで届かない生徒がかなりいます。
この記事を見ている大人の方なら「そんな馬鹿な」「一部の勉強ができない子だけでは?」
と思うかもしれません。
しかし、それが現実です。

これが分かるなら、偏差値で言えば65ぐらいまでは問題を解いているだけで行きます。

ちなみに、そこまでわかれば
「密度」が「質量」÷「体積」であることより、1gあたりの体積を求めてもよし、
もっと言えば体積なんか出さなくても、質量が同じなので、
「液体の密度」÷「気体の密度」でも出ちゃうんですよね。
気体÷液体と、逆の計算をしたら0.2倍ぐらいになってしまうので、
「気体のほうが液体よりより大きいのだから答えが1以下はおかしい」
という判断の元、例え立式を失敗しても無理矢理答えまでは行きます。

大事なのはこの問題で、「お互いの密度同士に何かをすれば答えは出るだろう」
と考えられる力があるかですね。

「文章が苦手」「応用ができない」という問題は、
基本的にこの考えができるかどうかだと思っています。
この力は元々ある子にとっては当たり前のようにやっていることで、
そうですね、体感で全体の3割ぐらいはおそらく自然と身についています。

そして、これが感覚的にない子にとって、こういう思考回路を作るということが、
本当に大変な作業だといえます。
少なくとも、答えをまる覚えして身につくことではないことがわかるでしょうか。

理科担当からのメッセージは何でしょうね。

何なんでしょう?

それは多分、「理科って何?」ということなんじゃないでしょうか。
理科は暗記科目と言いますし、実際そうなんですが、
学問としての理科はそうじゃないですよね。

観察・推論・仮説・検証・考察
これが理科です。

それを疑似的にやっているのが理科の実験問題ですから、
覚えてきた言葉で戦うだけじゃなくて、むしろ上の問題のように
「与えられた情報を読み取り、組み立てる能力」
を重視していますよね。

だから、「ちゃんと書いてるだろ、読みなさいよ、そして少し考えて。」
じゃないでしょうか。
国語かな?って、そうですね。暗記が終わればあとは国語です。