下総中山

「国語」は最も難しい科目だ

10月も終わりますね

市川市田尻の塾、藤原塾です。

現在市川第六中校区・市川高谷中校区の中2生、小学生の生徒を募集しています。
新中1については、2月頃に案内させていただきます。

寒くなりました。
先週ビーチサンダルだった小学生が、
モコモコの靴を履いてきました。
モコモコの靴、かわいいですね~

学校の三者面談が始まりましたね。

入試の方向性も変わってくるので、ここから受験生が忙しくなります。

今回は先週考えていた国語の話をします。

ちなみに私、専門は国語です。

まあ、もうずっと5科目教えてるんで専門もなにもないですけど!!

「国語」という謎の科目

中学段階における各科目を強引に一言で表すと

「数学」・・・決められたルールに従って正確に処理するゲーム。
「英語」・・・決められたルールに従って覚えた言葉を並べるゲーム
「社会」・・・物知りコンテスト
「理科」・・・決められたルールに従って正確に作業するゲーム/物知りコンテスト

ハイレベルな問題になればまたかわってきますが
極論、言われたことを忠実に実行出来る能力・暗記力を競うゲームです。

これは、「定期テストの国語」でも同じです。
先生の教えた解釈、あるいはワークの解釈をそのまま書けば正解できるので、
暗記系になります。

ところが、受験国語、実力テストなどでは全く違う
「読解力」なる力を要求されることになります。

「読解力とは何なのか」「どうやって鍛えればよいのか」

塾の講師でも的確に答えるのは難しいでしょう。

国語専門のワタシでも、自分が正しいと確固たるものを持てているわけでは有りません。

「読解力」という言葉が悪いかもしれない

「読み解く力」って何なのか?ってことなんですよね

国語の問題がどんなものかと言うと

「筆者の述べる○○とは、どういうことですか?」

こんな感じですよね

この問題を制作者の立場から考えてみてください。

「この文章で問題を作るか。・・・うーんと、○○か。わかりにくい表現だな。これは□□という意味だと書いているが、受験生は気づけ無い人が多いだろう。よし、これについて聞いてみよう。」

「この問題、普通に考えたら△△という意味だと思い違いする受験生が多いだろうな。ちゃんと読んでいない受験生が間違うように、ハズレの選択肢は△△にしよう。」

こうやって作られていくわけです。

つまり、「出題者が」「受験生が理解できていないだろうと思った部分を」「簡単に書かれた別の部分のどの言葉を示した言葉か」「見つけられる」力が必要なんですね。

それが「読み解く力」の真の意味です。

決して、自分で想像して考えるのではないです。
書いていることを見つけるのです。

正攻法だと、国語の点数は伸ばしにくい

果たして、上の力をどうやって育てられるでしょうか。

本を読んでいたら伸びるでしょうか?

「難しい言葉が別のどの部分で説明されているか」

これが少なくとも小説では鍛えられないことはわかりますでしょうか。

そう、これを鍛えたければ、「難しい言葉が書かれた論説文」を読まないといけないのです。

だから、本をもっと読ませたほうが良いでしょうか?という質問には
あまり効果はないですとお答えしているんですね。

もちろん、「学術本」や「新聞」を読むなら話は別ですけどね。

おそらく、こういったものを強制にせよ読んでくれるお子さんならば
「本を読ませたほうが良いか」という質問は出てきませんよね。

しかも文章が毎回違うわけですから、

とき直しをして同じ答えがかけるようになっても意味がない。

お手上げですね。

じゃあどうすればいいの??

同じ文章じゃないので、暗記は通用しません

でもそれは数学だって数字が違いますよね。

じゃあどうやって解いていますか?

「公式」ですね。

そこで、「解き方」の方を「公式」として捉えることで、

足りない読解力を補うことができます。

国語の公式化は、多くの塾講師が挑んできたことです。

Z会講師兼、スタディサプリの国語担当の小柴先生は、全ての文章を二項対立的に読むという方法で実践しています(私はこれをパクってます)

元東進の出口先生は、全ての質問をパターン分けし(通称論理エンジン)
どう対応するかを覚えてしまう方式です(もちろんパクってます)

最も有名な国語の先生、東進の林先生は
あまり公式に頼りすぎないよう、
出題者とのコミュニケーションを重視、さらに教養でカバーするやり方です(パクりました)
林先生は東大受験対策ですからね。公式に頼らないでやれる生徒向けの指導スタイルです。

そしていずれの先生にせよ、
「線を引く」という動作を軸に行動をパターン化して対応しています。

「線引き」という古典的な最善策

私は国語は線引きのスポーツだと思っています。

どことどこが同じ意味なのか線でつなぐ

どことどこが比べられたか線でつなぐ

どことどこが因果関係なのかを線でつなぐ

線と線をつないでいく、
これを利用して、情報収集して
答えを見つけていくわけですね。

国語専門でやっている先生はみな
「線を引きなさい」
といっているはずなんですよね。

小学校6年間も、そう教わっているはずです。
しかし、中学に上がってくる子が線を引いている姿は、
そうとう鍛えられてないとまず見ませんね。

「問題を解くときはまず手を動かせ」
ともよく言いますね。
国語は極論、これだけなのです。

ただ、これを習慣として植え付けるのが本当に難しい。
なぜなら、小学校時代のテストは線を引かなくてもそれなりに解けてしまうからです。
今まではできていたんだからこれからもできるはずだ、というわけです。
とにかくひったすらひたすら引くことを徹底する。

それが基本であり、全てと言えるかもしれません。

国語は自立学習が最も難しい科目です

以上のことを、一人で実践することはかなり難しいと言えますね。

国語は絶対にやっておかないといけない科目だと思っています。

少なくとも形にするのに半年はかかります。

あとの期間は速度と正確性をあげていく修練ですね。

その「少なくとも半年」
これができていない中学生ばかりなんですね。
8割は感覚で国語をやっています。
目の前で直せと言っても直しません。国語に対しては皆頑固なんです。
自分が科目の中で一番わかっていると思っているからです。
本当は一番わかっていません。

だからこそこれができれば圧倒的な差が付きます。
しっかり力を入れて取り組みたいですね。