中学入試

適性検査対策のコツ・・・教えます(前半)

教えますよ適性検査

たまたま検索でこのブログに行き当たった人にはぜひ見てほしいです。

表題の通りです。

開業の準備でブログの更新が滞っていました。
当塾の小学部は適性検査対策、というか受験対策を現状行わない方針です。

10年後ぐらいにはできたらなぁ~と思ってはいるのですが、
長く適性検査から離れることは間違いないので
適性検査の色々を公開しちゃおうと思います。

①先に注意!上位校は万人の合格は望めない

 

フジハムくん
フジハムくん
えぇ・・・コツって言ったじゃん・・・

これはもう仕方ないことですよ。
「誰でも努力次第で1年後開成中学いけますか?」
って言われれば、NOなんですから。

四谷偏差値70前後の中高一貫校は、けっこうシビアですよ。
大体無理して奇跡的にそんな集団に入って、そっからどうするのって話ですから。

都立だと小石川、両国、武蔵、九段B枠
千葉だと千葉中ですね

このあたりはまず、一般の小学校のクラスで上位20%には入ってください。あるいは全国小学生統一テストで偏差値50切るなら無理ですよ。

公立中高一貫校あきらめろって言ってるわけじゃないですよ。
公立中高一貫の上位は無理だっていう話です。
偏差値50あたりからありますから、

「無謀な学校を受けない」
厳しいですが、最も重要なことです。

②適性検査作文のコツ

私、作文は一番自信ありますよ。
得点開示で満点かなり出してますからね。
正直、自分が一番できると思ってました。

フジハムくん
フジハムくん
うぬぼれてるな~

はい、・・・ではいきます。

教養が最低限のスタートライン

一部の単語の意味がわからない、たとえがわからない、漢字が読めないのはどうとでもなります。
ただ、「言っていることがさっぱりわからない」
こやつはどうにもなりません。

「読書」「人生」「環境」「教育」「努力」「発見」「リーダーシップ」・・・
中学受験で扱われるテーマは、そう多くはありません。

「里山の減少が地球温暖化の原因と言われているが・・・」
って読んで
「里山って何・・・?」「山と地球温暖化になんの関係が・・・?」
とか、そういうレベルだと、これは足りないのは教養なんですよね。
教養つけるのは、かなり時間がかかりますよ。

で、教養といえばまあ、読書なんですけどね、
読書の内容、子供まかせは危険ですよ。
子供の読書って、「物語」なんですよ。
物語は教養がつきにくいです。
特にファンタジーを好む子は・・・教養ない子が多いです。実際。
ものの名前を知っている数が少ない。
本いっぱい読んでて、本好きなんですけどね。偏ってるんです。

やっぱり子ども新聞が鉄板だと思います。
どうしても漫画なら「ふしぎシリーズ」。
あとは、単純に広い範囲の物事を会話で育ててあげることですよ。

私が子供の頃の父は、超無口で、私が話しかけてもほとんど返事しない人でした。
子どもの私にとっては何とか父と会話したいわけで・・・
ただ、そんな父も、経済とか、環境とか、世界情勢とか
そういう大人がするような会話なら割と饒舌に語ってくれるんですよ。
だから私は
「日本の借金はこんなにたくさんあるのに問題ないの?」とか
「ソ連ってなんでなくなったの?」とか
そういう質問をして父の話を引き出してたんですよ。
私がそれなりに雑学持ちなのは、多分そういうところが原点だと思います。

「うちの子は自分から話しかけてこない・・・」
こちらからクイズのように色々教えてあげましょう。大人の知識を。
「話しかけても嫌がって・・・」とか、これは別の所の問題ですよ。
子どもは知識を教えてくれる大人を好みます。
子どもが話したがらないのは、信用を失ってるからですよ。
信用の築き方は、長くなるので別の機会に・・・

適性検査の練習として子供と大人の会話をすることは大事ですよ。
だって、問題の筆者は大人なんですから。
大人と話したがる子や、口数が少なくても話し方が大人びている生徒は
大体が優秀です。

試験では設問から読め

国語は、「設問から読む派」と「本文から読む派」がいますが
適性検査は原則設問から。
理由は、問題数が少ないから。
適性検査作文って、問題数が1文章に付き5問ぐらいが多い。
しかも、選択問題じゃないから選択肢を読む必要はない。
問題が短いんですよ。
そして、問題を読めば、ある程度内容が把握できる(できない場合は教養不足なんですよ)
そして、「最終問題が作文形式であるため、本文のテーマが必然的に書かれている」んです。

例えば最終問題はこんな感じ。
「筆者は本文で、普段から疑問を持つことの重要性について述べているが、これについて考えを自身の経験とからめて400字で述べよ。」
そしたら、
「ああ、そういう話ね。疑問を持つことは大切だよね。発見とかにつながるしなぁ。で、筆者はなんで大切って言ってるのかな?同じかな~」
ってなるんです。できる子は。
できるっていうのは、言い換えれば慣れですよ。
過去問の作文100題もやればそうなりますよ。
え?100題もやれない?
私は授業で半年100題扱ってましたよ。余裕です。
だって作文対策なんて9割過去問ですし。
意外とやってるもんです。

作文で書く内容は本番前に決まっているものから選択

これね、勘違いしてる人が多いんですけど
作文の内容は半分以上、試験前に準備してますから。
準備している内容を、パズルのピースみたいに組み合わせて書くだけですから。

例えば、「努力」がテーマなら
「サッカーチームのレギュラーだった→しかし転校生にその座を奪われる→才能をうらやむ→ある日たまたま早く練習場に行く→そこには練習する転校生→彼がレギュラーなのは才能ではなく努力の結果→心を入れ替え一緒に練習→いまでは一緒にレギュラー。」
と、まあこんな感じで作っておくんです。
一人じゃ作れない?当たり前です。
これは作文の先生と練り上げていくんですよ。
「え?『レギュラーを取り返した』にしたら、彼も努力してるのにヘンじゃん。ふたりともレギュラーでよくない?」
とか、推敲していくんですよこういうのは。
こういうのを100とは言いません。
40パターン持ってれば、私はその子が作文で負ける気がしませんね。
40パターン作れば、組み合わせで1000パターンはいけますし、
それだけ作ってれば最悪即興でも作れるんですよ。
文章が読めてるのに作文が取れないケースは、
だいたいこの練り上げの時間が足りてないです。

基本構成パターンは「要約」→「肯定」→「経験例」→「締め」

いわゆる「はじめ」「なか」「おわり」のような構成の形です。
8割方、「要約」→「肯定」→「経験例」→「締め」でいけます。
構成を指定してくる問題もあるので、そこはご注意。
要約と肯定を同じ段落にしての3段落が多いですね。

①筆者の意見を簡単にまとめる「要約」

2~3行ですよ。抜き出しじゃないですよ。

基本は
「筆者は〇〇の重要性について述べている。(筆者おすすめタイプ)」
「筆者は〇〇とは□□ということであると考えている(定義タイプ)」
みたいな書き出しですね。

②そのと~り!という「肯定」

まんまですよ。できれば理由づけもあるといいですけどね。
なくても満点狙えますよ。無理しないことです。とにかくうなずいとけばいい。
反対しちゃいけないの?ってよく聞かれます。
まあ正直、しちゃダメですよ。
だって、問題を作った人は、その人の文章を正しいと思って載せてるんですよ?
それに反対して、良い点出ます?
どうしても否定したいなら、
「そのとおりではあるが、危険性もある」
みたいなスタンスで書くでしょうね。
わたしはそもそも否定しませんが。

きれいにラスト「締め」

この締め、手をぬく生徒が多いです。
私は受験2ヶ月前の年末年始に、エリアの子たちの作文をみんな見てたんで、だいたい受験前に矯正するんですけど
例えば、筆者の意見が「努力は大切です」だとして、「締め」に
「このように努力は大切なのです。これからも私はたくさん努力したいです。」
とかね。こんなのは締めじゃないですよ。
「努力するということは、決して楽なことではない。だからこそ価値のあるものなのだ。私はこのことを常にかみしめながら、努力を忘れない大人になりたい。」
このくらい書くんですよ。言い方変えただけですけど、それが知能ですよ。

フジハムくん
フジハムくん
そんな言葉急に出てこないよ!!

だ・か・ら!始まる前に練り上げやっとくんですよ!!

前半はここまで

作文は、9割キープできる科目ですよ。
そのキーワードは「教養」「問題先読み」「練り上げ」「構成パターン」

これができれば本当に楽勝です。
私が5年生から教えてると、もう6年の夏には作文の勉強いらない生徒も出てました。
「あ、キミもう作文は授業と宿題だけでいいよ。自習は全て算理社に使いなさい。」
っていう子が、年に2~3人は出ます。本番でちゃんとみんな高得点とってくれます。
というか、これ言った子でいままで一人も落ちたこと無いんですよね。
「作文は荒れる」とかいっている先生は、まだまだじゃないですかね。