こんにちは、藤原塾です!
市川六中・市川高谷中向けの塾です!
現在2年生のみ募集中です!
10月は定期テストが無いので色々時間があるときにやれることを消化してます。
人間ドックで初めて胃カメラ入れました。
鎮静剤をうつと本当に一瞬で寝てしまって、終わるまで何をされたかわかりませんね。
喉にカメラ突っ込まれても全く分からず眠ったまま終わる…っていうのは怖いな、と思いました。
経済の話をします
この間、「経済が趣味」というと、
「経済のこともっと教えて!」と大反響をいただきました!
うそです。誰からも反応されてません。
それでも経済の話をします。
それは私が経済が好きだから。
そして、好きなことを学ぶことが、学習そのものであると示そうと思うからです。
今回は「インフレ」の話をしようと思います。
テレビでも最近、インフレという言葉を耳にしますよね。
インフレとは、物価=モノの値段が上昇していくことを言います。
家の人がガソリン代、電気代などを気にしていたり、
子供たちの大切なお菓子が高くなったりしていますよね。
中3生なら、それが「消費者物価指数」によってわかるというところまでは習いましたね。
ただ、学校の教科書ではここまでです。
しかし、なぜ今インフレが起きているのでしょうか。
「そんなのどうだっていーよ」というのは大いに残念です。
こういった「疑問」を持つことが究極の勉強法なんです。
1.疑問をもつ。それはすなわち因果関係を論理的に。
多少は興味を持ってくれたとしても、
「あ~あのあれでしょ、ウクライナでしょ!」
みたいな感じでは、学問にはなりません。
明確にインフレとどう結びつくのか、
これを追求していくことが学問です。
国語の力はそうやってつけるのです。
まず、どうして売られている商品が高くなったのか。(推察)
わかりやすいのはウクライナ問題です。
ロシアは3位、ウクライナは世界第7位の小麦生産国でした。
それが、ロシアの軍事侵攻によって輸出ができなくなり、
それにより小麦価格が高騰したというわけです。
小麦の価格が上がれば小麦を使った食品の価格が上がり、
そうすると他の食品の需要が高まるので、他の代替食品の価格も上がります。
さらにこの両国には「ひまわり油」の産地でもあります。
油の値上がりは多くの商品の価格を押し上げる原因となりました。
しかし、実はこのインフレは、ウクライナ問題より前から始まっていました。
原因の1つはその他の原因、「コロナウイルス」です。
コロナの影響で、各国はここぞとばかりにお金を配りました。
日本でも一人10万円の給付は、記憶にありますよね。
日本は給付に対する政策が少なく、当時はかなりのバッシングも受けましたが、
実際問題、お金をたくさん配った国に待ち受けていたのは、
苛烈なインフレでした。
さらにコロナの感染を恐れて、商品をお客さんに届けるための人員が、
足りていないため、供給不足による高騰も起きています。
このように、今回の価格高騰は複雑に様々な出来事が影響を与え合っています。
難しくなってきたので、簡単にまとめると
コロナ流行→生産活動停止→企業は規模縮小で耐え→政府がお金ばらまく→コロナ回復→需要増加→供給量の不足→製品のインフレ→そこにウクライナ問題→さらにインフレ加速
といった感じですね。
他にも米中関係の悪化など、本当にいろいろな原因が混ざり合っています。
そしてこのインフレは、
米国の過剰インフレ→抑えるために米国中央銀行が利上げ→ドルの需要高騰→日本円を売ってドルを買う動きが高まる→円安
という流れも生みます。(これは難しいので省略しますが…)
日本が32年ぶりの歴史的円安にある背景は、元をたどるとインフレと同じ源流になります。
そして、円安=輸入価格の上昇ですから、さらにインフレは加速します。
このように世界の出来事は互いに影響しあっているわけです。
同じ条件なら同じことが起こる可能性は高い。類比すること。
今、世界で最も激しいインフレに悩まされているのは、アメリカです。
上記のことに加え、コロナ禍に給付金を払いすぎました。
とにかく、コロナ禍では需要を増やそうとしたのです。
それがかえってそのあとのインフレにつながりました。
そして、コロナに感染する可能性の高い仕事を辞める人が増え、
それが商品の供給を減らすことになりました。とにかく人手不足のようです。
欧州では同じくコロナで悩まされ、
さらにウクライナ問題に関係してロシアからのガス供給が滞り、
ドイツなどでは特に電気代が激しく高騰して、夜はロウソクで暮らす…
なんてことが現実に起きています。
日本でも同じことをしていれば、同じような問題に直面する可能性があります。
他の国がどうなったかを見ておけば、未来を予想することができます。
少し話がそれますが、
日本ではここ数年電力自由化によって多くの電力会社が参入しました。
しかし、最近これらの多くが料金プランを半ば強制的に改訂しました。
この1~2か月で電気料金を「市場連動型プラン」にする会社が増えてきたのです。
市場価格に大きく影響を受けるこのプランでは、
ドイツのような爆裂的な電気料金の高騰に巻き込まれる可能性があります。
私もあせって他の会社への乗り換えをしていますが、
いまやほとんどの会社が市場連動型プランになってしまいましたね。
他国から学ぶとは、他者から学ぶということ。
同じ状況に向かっているのであれば、危機を回避する予測は立てられます。
簡単に言えば、お兄ちゃんが叱られたのを見て、自分の行動を改める弟のようなものです。
違いに注目してより良い道を模索する。対比すること。
日本がまだそこまでの状況になっていないのは、他の国との違いにあります。
1つは、日本が他国ほどはコロナの猛威をうけなかったこと。
世界の累計死者は、
アメリカが約100万、ブラジル68万、インド52万と続きます。
ヨーロッパではイギリス19万、イタリア17万、ドイツ・フランス15万人です。
対して日本は4万6千人。少ないとは決して言えませんが、
規模が違います。ヨーロッパ各国はそれぞれ日本の半分ぐらいの人口ですしね。
そして、ヨーロッパとの違いはロシアにエネルギーを依存していなかったことです。
とはいえ、その影響を直接的に受けなかったというだけで、
これから遅れてやってくる可能性は十分にあります。
物事の関係を極めれば、それは預言者となる。
ここまでのように因果関係、類比関係、対比関係に注目すると、
それは自分の周りの今後を高い精度で予測していけるということになります。
これが、「国語」であり「社会」であり「理科」であり「数学」です。
情報を得るために「英語」を使うこともあります。
つまり学問とはすべて1つのことを探求するということです。
興味の出どころなんて、なんだってかまわないんです。
「スプラトゥーンがなぜ子供たちに人気なのか?」
こんなことがスタートでも、働く脳は同じ場所です。
ひとつを探求した経験が、次の探求に役立ちます
大切なのは、「興味を持つこと」。
何かに心を動かされることです。
これで、急に経済について話をした整合性は取れましたね。
うんうん。
ここまで読んでくれた人はいない気もしますが、
学問とは本来好きでやっているものなのだということを、
すこし心にとどめてくれると嬉しいです。